生き霊が11人

たくさんの人間やものを噛み砕いてできた土から生える腕のような人生だ

それは心にも肉にもなり、誰かの土になることもあるのかな

また、土には毒もあり

お互いに呪いあいながら、慈しみ合いながら生まれて消えるなんて

また今日も誰かを食べながら生きるんだ

空いた穴はじわじわと広がるのに

比例して、外に外に欲や不安は広がるのだ

僕もあなたもそういうものだ

いつかいつか広がりすぎて消えていくようになるのだ

宇宙の一部に、なんて言ってるうちはいいよね

混じり合っていくようで

薄く薄く引き伸ばされた透明な僕らが折り重なるだけだ

真ん中に空いた穴の中にまた誰かが産まれるのだ